4月9日と10日に行われたジャパンフェアに行ってきました。

土曜日は天候に恵まれたこともあり、会場は日本人もそうでない人も入り乱れて非常に賑わっていました。

そんな会場の中で日本酒ブロガーとしても活動している僕が最も気になったのは、『Sake Tasting Salon』と題された日本酒ブース!

まずは、テイスティングとセミナーが行われた会場の様子をごらんください!

大盛況のSake Tasting Salon!客層はどんな人?

japanfair2016_01

Sake Tasting Salonには、土曜日と日曜日の両日ともに参加した僕でしたが、この両日ともにずーっとひっきりなしにお客さんが入ってきている印象でした。午前中を覗くと、ずっと椅子が8割〜10割の間で埋まってる感じ。

どんな方が来ていたか。

事前のイメージでは、「やっぱりバンクーバー在住の日本人が多いのかなあ」と思っていたんですが、いえいえそんなことはないんですね。

参加者の多くは(少なくとも見かけ・そして話す言葉が)日本人・日本語話者ではない方のようでした。

japanfair2016_02

受付の方がおっしゃるには、「日本人がテイスティングに来るというよりも、日本のことが好きな日本以外の国の方がいらっしゃっているようです」とのことでした。

みなさん、普段から日本酒を飲むわけではないからか、ここぞとばかりに興味を持って訪れていらしたようです。

ちなみに会場でお話を伺った年配の女性参加者の方は、「普段は全く日本酒を飲まないけれど、ずっと昔に日本に旅行した時に飲んだ日本酒をもう一度飲みたくて立ち寄りました」とおっしゃっていました。

「日本で飲んだあの味を」とか、逆に「バンクーバーで飲んだSakeを本場でも」みたいなニーズっていうのは、日本酒が世界で愛されるようになるためには見逃せないものなんじゃないかなって、生の声を聞いて感じました。

日本酒が、もっともっとバンクーバーで飲まれるようになるためには・・・

こうして、自分の目で、バンクーバーの人が日本酒を楽しんでいる様子を見ると、これから日本酒が海外で需要を伸ばしていくためにはどんな道があるんだろう?と色々考えを巡らせたりします。

例えば、販売において重要なファクトである価格面で言うと、バンクーバーがあるブリティッシュコロンビア州では、元値の倍以上のお金を州政府が指定するリカーストアに販売手数料のような形で収めなくてはならず、そのせいで日本酒は日本と比べて2倍3倍の値段で棚に並ばざるをえなくなってしまうということを、方々の酒関係者の方から伺っています。この仕組みではなかなか、価格競争力を得るのは難しいでしょう。

ジャパンフェア会場でお話を伺ったAxis Planningの小西さんによると、Sakeの魅力をこちらの人に知ってもらえていないことが課題であり、知ってもらうための発信活動、特にオンラインでの活動をもっとしていかないといけないとのことでした。

まずは自分たちに出来る範囲の情報発信からしていこうというのは、なるほど納得です。

japanfair2016_03

また、BC州で日本のお酒を取り扱っている業界団体で組織するSABC(Sake Association of British Columbia / 今回のイベントの主催者)さんでは、年間を通して幾つものオフラインイベントを開催しており、地元の方々に日本酒を実際に飲む体験をしてもらっているようです。

そのひとつが今回のジャパンフェアへの出店ですし、夏には大きなイベントが控えています。

僕は、日本酒に限らずお酒が一般層に広まるためには、テイスティングを含めて実際に飲む場が提供されることが欠かせないと考えているので(だって、いくらウェブコンテンツが充実していても、飲まないと始まりませんからね)、様々なオフラインイベントの開催が着実な日本酒普及に繋がればいいなと思います!

初体験の、英語で行われる酒セミナー!

話はイベントに戻ります。

今回のSake Tasting Salonでは、日本酒のセミナーも開催されました。

japanfair2016_02

15分のショートセッションで、内容は ①日本酒の基本情報 ②日本酒の選び方 ③日本酒のマリアージュ といった感じ。

そしてプレゼンテーターは、前述したAxis Planningの小西さん。Axis Planningさんは、日本の京都から『英勲』のプレミアム日本酒や『チョーヤ』の梅酒をインポートしている会社さんで、小西さんはそのAxis Planningの社長さんです。

初めて英語で聞く日本酒セミナーだったので、僕にとっても新鮮でしたし、今後英語話者にプレゼンテーションをする際に参考になりそうなネタの宝庫でした。

僕も、保有コンテンツの英語化も頑張っていきたいなあなんて改めて考えながら帰路につきました!